あせらず、あきらめず

将棋の谷川浩司さんの言葉である。至言であると思っている。あせる、のは勝てそうな将棋を早く決めてしまおうとしてミスをしてしまう。あきらめる、は負けそうな将棋なので早く投げてしまう。どちらも早く終わらそうというところが共通している。本当にいい状態というのは、その時間を時間として意識せず、むしろ楽しむようなところがあるのではないだろうか。そう、何事も、あせらず、あきらめず。

【2007.01.17追記】谷川浩司さん。「気持ちといえば、私が対局中にいつも心がけたいと思っている事が二つある。それは『焦らない』と『あきらめない』である。形勢が良くなると、どうしても早く勝ちたいと思ってしまう。それが焦りにつながる。逆に形勢が悪くなると、いくら頑張っても結局は負けてしまうのではないかと思う。これがあきらめにつながる。焦り、あきらめ、この二つの心境は、言葉を換えれば勝負を急いでいる事でもある。調子が良いときは、ゆったりした気持ちで勝負に臨めているものだ。(中略)1月17日が最悪の日と考えれば、後は毎日良くなっていくばかり。もう怖いものはなにもない、と私は思っている。」