ななめ上を向いて②

その三宅義信さんの言葉。「真剣勝負の時、ちょっとでも視野を広げた者が勝ちだと思うんですよ。たとえば自動車を運転しているとき、時速40キロだと運転手の有効視野は130度くらいあるけど、時速100キロになると60度くらいになってしまう。つまり、人間は極限状態になればなるほど、競走馬みたいに視野が狭くなりますよ。これでは勝てません。例えばバーベルを握ったとき、下を向いていると上の方は全然見えない。ところが同じバーベルを握っても、視野を50度上に向けていれば、不思議なことに下のほうも視野に入るものです。要するに上から下まで全部視野に入るから、勝つのは当たり前になりますな。」いざというとき、だからこそ、ななめ上を向いて。