永遠のテーマ

藤沢秀行さん。「私にとっては、碁は永遠のテーマである。生涯もがき苦しんでも、その何十分の一も極め尽くせないことはわかっているけれど、芸の追求を怠るつもりはない。一般社会の人たちも、五十になろうが、六十になろうが、自分が追求するひとつのテーマさえ持っていれば、少なくとも精神的に老け込むことはないはずだ。責任ある仕事を与えられていれば、おのずと使命感も生まれてくるし、老け込んでいるひまなどない。」生涯でこれというテーマといいきれるものが未だ見つからぬ中で、これからそういうものを確定していける否か。五十までに、あるいは六十までに。