経営の根本は合理主義

御手洗冨士夫さん。「アメリカの現地法人の社長を10年、日本でも社長になって10年になったが、コミュニケーションの広さや深さ、速さで仕事の成果が違うことをつくづく実感している。日本社会や日本人の成り立ちからくるコミュニケーションの良さ、長期雇用から生まれる会社への愛着、助け合い精神……。日本にはこうしたコンピタンスになり得るいくつかの特性があり、私はそれらを徹底的に生かす経営をしている。(略)グローバリゼーションはいわばローカライゼーション。アメリカではアメリカ流の、ヨーロッパではヨーロッパ流の経営をするまで。会社はその国の社会の一部であり、社員はその国の国民なのだから、そこに根ざした経営をすべきだ。経営の根本は合理主義である。」文化に合致した、文化に根ざした経営にまで踏み込めるか。