耐えるか動くかの判断

米長邦雄さん。「形勢が悪くなった時に次にまずいのは、ただじっとうなだれていることである。将棋でも、『このままズルズルいくのだろう。どうやっても負けだ』と思って指していると、チャンスは来ない。来ないというより、チャンスが見えてこない。だから負けるのである。やはり一番いいのは、じっとしていても、その姿勢が反撃のためのエネルギーを蓄えている形である。それが『不利の勢い』につながっていく。人生で最も大切なことは、じっと耐えるか、それとも反論したり動き回ったりしたほうが良いかを的確に判断出来るかどうかにある。その判断に基づいて実行できるかどうかが次に大切である。動いた方が勝ちなら動く。静のほうが後になって勝てるのなら動かない。動か静か。この見極めこそが人生の岐れ目になる。」耐えるのか、動くのか。