土下座して謝る器量

松下幸之助さんの松下政経塾でのエピソード。ある塾生が販売店の親父さんと喧嘩をして実習をやめてしまった。幸之助さんが理由を問うと、彼はその理由を語った。その間、幸之助さんは一切口をはさまず、彼の話を聞いていた。そして、「君の言うこと、もっともやな」と一言。「けどな、君は10のうち、1でも2でも、自分に非がないと言えるか。よう考えてみ」と続けた。「言われてみれば、私の言葉遣いや態度もよくなかったかもしれません」「よう気づいたな。君な、10のうち、1でも自分に非があるのなら、相手が5歳の幼児でも土下座して謝るくらいの器量がなければ天下は取れん。ええか、1とはいえ自分が悪いと自覚しているのに、土下座して謝れないような人間はこの塾にはいらん」ものすごい怒りだったという。非あれば土下座できる器量を。