無理もせず、怠けもせず

羽生善治さん。「私は将棋とは直接関係のないことを大切にしているかもしれませんね。仮に実力が同等だとすると、差がつくのは将棋以外の部分です。本を読む。スポーツを観戦する。友人と会話する。プールで泳ぐ。その効果を証明することはできませんが、何かしらの役に立っているという実感はあります。それから無理もしないし、怠けもしないということでしょうか。棋士は寿命の長い職業です。ですから自分のペースを守り、いろんなことを詰め込みすぎないようにしています。無理は必ずたたります。それに、長い間プロ棋士を続けていると、覚えたての頃と違って、ある努力が劇的な効果をもたらし目に見えて強くなる事はありません。その代わり、少しでも怠けていると1、2年してからそのツケが回ってきます。」地道にコツコツと、を心がけて。