団子の上に桜舞散る花見かな  

久々に、お花見をした。会社の近くにある公園で。定時後に職場から出かけて。青いビニールシートを引いて。桜吹雪を紙コップの中に受けながら。そういう伝統的なお花見であった。花見は貴族の行事が起源らしい。奈良時代までの梅に代わり、平安時代からは桜が「花」になる。嵯峨天皇が宮中で催した宴が最初の桜の花見だとの説があるとか。豊臣秀吉の「醍醐の花見」の時代に野外へ。そうして江戸時代、徳川吉宗が江戸の各地に桜を植えさせ、花見を奨励したことで庶民の楽しみになった。その流れの先に、昨日の花見もあるのだろう。宴の後、花見団子を食した。桜・白・緑の花見団子は、桜色は桜で春の息吹きを、白は雪で冬の名残りを、緑はヨモギで夏への予兆を表現しているらしい。次の花見はいつのことか。桜舞い散るビニールシートの、上で。