断片情報を積み重ねて中枢へ

外岡秀俊さん。「『情報は、ある程度知っている人間にしか話さないものなんだ』と先輩は言います。他の人が知らない情報を知っている場合、人は誰かに話したいという欲求がある。しかし、まったく相手が知らなければ、警戒心が先に立つ。断片的にでも相手が知っていれば、『その真相は実はこうなんだ』と教えてくれるものだ、というのです。また、情報に近い立場にいる人間ほど、口を閉ざす傾向が強く、話をしてくれる人ほど、情報からは遠く、詳細を知らない傾向があるというのです。そこで、何人もの人が持っている断片的な情報を積み重ね、次第に情報中枢へ迫っていく手法が必要になります」情報から遠い人から糸口を聞き出し、それをぶつけて引き出した情報で見当をつけて、最後に中枢人物から核心を聞き出す。わらしべ長者のように。