生きることの喜びの追求

nakatomimoka2008-04-08

小林元さん。「江戸時代には、日本人にも『いかに幸福に生きるか』を重視する思想があふれていたのです。仕事一辺倒ではなく、文化や教養を重んじ、禅や茶の湯を楽しみ、生きることの喜びを追及していました。ところが、明治維新と2つの世界大戦を経て、それが大きく様変わりしたのです。富国強兵というスローガンのもと、個人は国家に奉仕するものとなりました。人々は、働くことに最大の価値を置き、生活の喜びや家族と過ごす時間が犠牲になり始めたのです。転じて、北イタリア人たちのライフスタイルは日本人と異なります。仕事がすべての生活の礎であり、自由な時間を余暇(あまった暇)という日本人に対し、まずは個性的な『自分』があり、それを仕事に生かして、また、自分らしい生活を楽しむのが彼らの姿なのです」余暇、じゃない時間を、もっと。