伊丹敬之さん。「戦略の内容そのものが、組織を動かすのに適した、人間くさい組織の習性をよく考えたものになっているか。戦略の組織適合の一番のエッセンスはこれにつきる。組織適合には３つのレベルがある。（１）一体化の焦点、（２）組織の勢い、（３）創造的緊張、の３つである。『一体化の焦点』は、戦略の内容が組織の人々の意識と努力の方向を一体化させるために十分に有効なものになっているかと問うことである。組織の人々の行動は、単に一体化されて『ベクトルが揃っている』だけでは物足りない。その一体化した方向に人々がコミットしていて欲しい。それが第２の『組織の勢い』である。第３のレベルは、戦略の内容が組織の人々に『創造的な緊張感』を作りだすことに成功しているかどうか、を問うことである」たるみが生まれぬよう。
