肉筆浮世絵・半泥子

nakatomimoka2015-05-04

大阪市立美術館「肉筆浮世絵」展で絵画としての浮世絵の成り立ちから発展までを観ることができた。実は浮世絵に木版画と肉筆画の区別があることさえ認識しておらず、写楽の役者絵とか、広重の風景画といったイメージが先行して、「肉筆」浮世絵とわざわざ銘打っているのをいぶかしげにさえ思っていたのだ。今まで展覧会では絵しかみておらず、入口にある解説まで読むようになったのは年齢のせいかもれない。別の日に、あべのハルカス美術館で「川喜田半泥子物語〜その芸術的生涯」を観た。並ぶ茶碗をよいものとは思えず、銀行の頭取まで務めた人物の、それが単なる金持ちの道楽とどう違うのか(財団を作ったから残っているのでは)、芸術家と違って売らなくてよいから好きなものが造れるという彼の主張は正しいのか否か、などと考えながら帰路に就いた。