川上徹也さん。「主人公の条件は色々あるが、何かが欠落しているということが重要な条件になってくる。すべてが欠落している必要はないが、完全に満たされた状態ではないことが大切だ。円の一部が欠けている状態をイメージしてほしい。すると、円の残りの部分よりも欠けた部分のほうに目が行くのではないだろうか。そして、そこを埋めたいという願望が芽生える。満ち足りない部分を満たすために主人公には目標を達成しようという願望が生まれるのだ。また『欠落させられた』というのは、自分が心から大切にしていたものを奪い取られた状態のことを言う。人間は、すべてが完璧に満たされているような主人公にはなかなか感情移入できない。何かが欠落していたり欠落させられたりした主人公が頑張るから応援しようと思うのだ」欠けているところから始める。
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