労働価値説の問題点

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泉谷閑示さん。「アレントは、なぜ『仕事』の地位が低下し、古くは軽蔑されていたはずの『労働』が賛美されるようになったのかについて述べています。ここでは、ジョン・ロックアダム・スミスカール・マルクスらによって磨きあげられていった『労働価値説』つまり、『労働が価値を生み、商品価値を決めるものだ』という考え方が槍玉に挙げられています。アレントは、『彼らが仕事と労働を同一視した為に、本来仕事だけが持っているいくつかの能力が労働に与えられた』とこれに批判を加えます。消費され消耗してしまうような『労働』の生産物と、ある程度の永続性を持っていて『世界』を作りだすような人間的な『仕事』の質的な違いを、彼ら『労働価値説』論者たちが見落としてしまったことが大きな問題であると言っているのです」仕事、をしているか。