集団で動いたり歌ったり

オリバー・バークマンさん。「行進の練習なんかに意味がないことは、マクニールのような新人にも明らかだった。ところが意外なことに、仲間の兵士と一緒に行進するという経験は、彼の心に不思議な影響を与えた。それはなぜか、心地よい体験だった。長時間にわたる一体感のある動きがもたらす感情は、うまく言葉で言い表せない。とにかく幸福感に満たされていたことを覚えている。具体的には、自分が大きくなったような感覚と言おうか、自己が自分を超えて広がり、集団的儀式の中に溶け込んでいく。リズムを合わせて機敏に動くというそれだけのことで気分が向上し、共に動くことに満足を覚え、世界そのものに対する漠然とした喜びを感じられた。集団で動いたり歌ったりする事は、世界の歴史を考えるうえでもっと評価されるべきだ、と彼は言う」共に。