何でもいいから気晴らしを

楠木建さん。「失敗した本人はできるだけ早く汚名を返上したいと思う。何とかして、一部でもいいから損失を取り返せないかと考える。だから、中途半端な状態で動き出して、さらに悪い状態に陥ってしまう。ここに問題があります。立ち向かうエネルギーがない時に頑張るのは自滅行き特急列車に乗っているようなものです。頼りになるのは『待つ力』です。何をやってもいい。逃げてもいい。人のせいにしてもいい。誰かに愚痴をこぼしてもいい。おいしいものを食べて、酒を飲んで、布団をかぶって寝てしまう。とにかくエネルギーが抜けているときには、何でもいいから気晴らしをしろ、というのが畑村先生の結論です。気晴らしならば得意中の得意の僕は、早速飲酒以外のおすすめを全部やってみました。そのうちに受け止める力が戻ってきました」待つ力。