幸福の客観的指標

内田由紀子さん。「主観的指標だけでなく、幸福度調査には『幸福さ』を表すと見なすことができるような客観的な数値が用いられることがある。代表的なものに県別幸福度の調査がある。この研究においては社会経済統計の中から地域住民の幸福度を示していると思われる数値(出生率、持ち家率、離職率、労働時間、交通事故数など)を抽出して検討している。研究の結果として、税制状況や地域の社会関係資本などがそこに暮らす個人の幸福に影響を与えることなどが明らかになってきた。しかし一方で『本当に持ち家があることが幸福か』を問うことも重要なことである。車や家を持つことが幸福に与える意義は、土地柄や時代などによって変化するはずである。客観的指標のみに偏ってしまうと『〇〇な状態が幸福だ』という定義を押し付けることになってしまう」難し。