選択の自由と幸福

内田由紀子さん。「個人の自由な選択は、近代社会における個人の幸福を語るうえで、非常に重要なトピックスの一つとなっている。広井は幸福概念を大きく分けるとするならば、『リベラリズム的』なものと『コミュタリアリズム的』なものの二つが存在すると論じている。リベラリズム的な幸福感は『個人が自由であること』を幸福の起点とし、効用を最大化することが重視され、権利としての幸福を個人が有しているという考え(幸福追求権)をもつと位置づけている。これに対してコミュニタリアリズム的な幸福感は、共同体を幸福の起点とし、利他性や協調性を最重視し、伝統的な価値と結び付けたような『善』なるあり方としての幸福を求めるという」共同体の中において定義されている幸福の形式と、個人で全てを獲得していくような幸福の形式と、そのバランス。