ROEと安定性

京セラの稲森さん。「例えばROEで見ると、内部留保が大きい分、京セラの評価は低くなる。内部留保を少なくして、ぎりぎりまで投資に回した方が資本を最大限有効に使っている、と投資家は言うわけです。確かにその瞬間では見た目はいいかもしれません。ですが、経営の安定性からは逆行します。企業は永遠に発展していかなければならんといわれていながら、投資家は企業の永続性より瞬間的に良くすることを求めているわけです。これはおかしいではないかと。(中略)変えなくていいものは変えなくてよい。それで評判が悪くても構わないと、社内には言っている。私はこれだけの数の従業員がいれば、安定性というものは何物にも替え難い重要なファクターだと思います。」エクイティが余っていると見るか、必要不可欠なものと見るか、経営のバランス感覚。