三枝匡さん。「人間の行動は必ず三枚のセットで動いています。一枚目が現状認識、二枚目が対策や戦略、三枚目がアクション・プランです。出発点となる一枚目は、目の前でいま進行している事態が自分の意図ないし願望に合致しているかどうか、もし合致していなければ切迫感や危機感を抱いて、なぜそのようなギャップが生まれたのかを理解する能力です。糸が絡まったような複雑な状況を「自分の手に負える要素まで分解」する能力が問われます。問題の核心を、これとこの要素だと端的に指し示すことができれば、周囲の者にも霧が晴れてきます。このシンプル化が、組織のエネルギーを生み出すのです。優れた政治家や経営者は必ず単純化の名人です。一枚目がシンプルに描けると、二枚目の対策や戦略も、自動的にシンプルになります」一枚目をシンプルに。
