改革者の最初の仕事

三枝匡さん。「危機感は、言葉だけでは生まれません。経営トップが『危機感を持とう』『意識改革をしよう』などと口にした時点で、リーダーとしては失格だと思います。必要なのはハンズオンの行動と戦略性です。リーダー自らが現場に入り、組織のボトムで問題となっていることを部下のために解決してあげる行動を執拗に取っていく。それに並行して、大きな戦略の絵を描く。その役割をミドルに託すのは、トップの無責任でしかない。上司や隣の部署の人たちが悪いと責任を転嫁する人がいる限り、その組織は改革に向けてエネルギーを束にできません。自分にもまずいところがあったと社内の一人ひとりが気づいて反省した時、初めて組織は改革に向けて動き出します。社内にその『強烈な反省論』の絵を示すのが改革者の最初の仕事です」危機感を、行動で。