武道的とは

nakatomimoka2011-08-10

内田樹さん。「武道的というのは、ぎりぎりまで削ぎ落とされた合理性のことです。使えるものは何でも使う。無用なことはしない。生き延びるチャンスを高める選択肢はためらうことなくつかむ。心身のパフォーマンスを下げることはしない。しかし、そのような徹底した合理性が僕たちの生きている社会では、少しも顧みられていないような気がします。権力も財貨も威信も情報も文化資本も、それ自体には何の価値もない。ただ、それが心身のパフォーマンスを向上させる上で有用である限り、『使えるものなら使う』というクールな合理性を基準にてきぱきと活動している人に出会うことはごくごく例外的な経験です。ほとんどの人は、身を削って権力にしがみつき、金を稼ぎ、情報入力が多すぎて判断を曇らせ、無用な努力のせいで不機嫌になっています」武道的に、生きる。