玄侑宗久さん。「宇宙に関して、物理学者のデヴィット・ボームは『二重構造の宇宙』という考え方を提出しています。簡単に言うと、目に見える次元の私たちの宇宙（＝明在系）と眼に見えない次元の宇宙（＝暗在系）です。宇宙物理学者の中には、『併行宇宙』というものを想定する人もいますが、要するにそうした存在を想定しないと、様々な現象の説明がつかなくなっているということですね。私たちは、自己意識を脱却してその「タオ」に出逢いたい。しかしだからといって、それを目指して頑張る、ということではない。『頑張る』つまり『我を張る』のとは逆に、お任せしていい。暗在系のエネルギーそのものの向かう方向に任せればいいと思うんです。極楽は、その先というか、そのエネルギーの流れに乗っかった時に現れる世界じゃないでしょうか」真。
