いかに相手をリラックスさせるか

nakatomimoka2011-09-10

内田樹さん。「生命体を構成する揺れ動く粒子の数が増えるほど運動精度の誤差率は下がる。だから、武道的身体運用において、もし運動精度を高めようと思ったら、いかに自分がリラックスするかだけではなく、いかに相手をリラックスさせるかを配慮しなければならない。相手が緊張して運動精度が最低になっている状態で、自分だけがリラックスして身体を使うことが出来る人間がいたとしたら、彼がしているのはメカニカルで流れ作業的な『虐殺』にすぎない。武道が目指しているものがそのようなものであるはずがない。単独では決して達成することのできない『秩序』の顕現を求めて、私たちは動くのである。『居着き』ということを武道が嫌うのは、身体が凝固して、運動の自由度が下がり、可動域が限定されると、運動の精度が下がるからである」相手も。