人生の折り返し点

nakatomimoka2015-12-23

外山滋比古さん。「ライフワークを考えるのに、人生にも、マラソンと同じく折り返し点を設けたい。われわれの一生の歩みを、仮に平均寿命から七十年として、最初の十年間は物心がついていないので切り捨て、十歳から四十歳までと、四十歳から七十歳まで、どちらも日数に直すと約一万日になる。これがマラソンでいう往路と復路で、一万日向こうへ走ったら一万日こちらへ還ってくる。エリートが歳をとるとだんだんつまらない人になってくるのは、彼らが一筋の道を折り返しなしに走っているからだろう。前半の四十歳くらいまでは、なるべく個性的に、批判的に、そして自分だけの力で生きてゆくのが、その人間を伸ばす力になるが、折り返し点をまわった人間は、もう小さな自分は捨て、いかにして大きな常識をとり込んでゆくかを考える」折り返しは回ったか。