エリック・シュミットさん。「『人を大切にするには、人に関心を持たなくてはならない』。これが私たちがビルとの会話で何度か聞いた言葉だ。会社の最も重要な資源は人だとか、人材第一だとか、従業員が大事といったことは、企業の建前としてはよく聞かれる。実際に人材を大切にしている企業や幹部が殆どだ。ただ、まるごとの存在を大切にしている訳ではないかもしれない。ビルは人を大切にした。どんな人にも敬意をもって接し、名前を覚え、温かい言葉をかけた。彼らの家族のことを気にかけ、言葉より行動でそれを示した。ビルとする家庭のムダ話は、まったくムダではなかった。それは忙しい一日の息抜きになり、仕事と家庭の葛藤を一時的にでも和らげてくれた。店員に対しても、アップル取締役に対してと同じようにふるまっていた」人への興味と関心を。
