文章の3感

近藤康太郎さん。「スピード感、リズム感、グルーヴ感を考えます。「3感」は、文章を書く要諦です。ひとつひとつのテクニックよりも、「3感」を意識することのほうが重要です。意識さえすれば、必然的に言い換えを試みることになる。言い換えるとは、考えることです。世界をよく観ることです。自分だけの言葉をたぐり寄せる。そのためのスピード感、リズム感、グルーヴ感と考えた方が、実情に近いです。初心者は、極端ですが、形容詞を全部やめてもいい。そのかわり、事実を書くんです。(略)読者を二、三歩、走らせるんです。読者の少し前のスペースに、パス(文章)を出す。少しだけ、意外な思いをしてもらう。その武器のひとつが、この節でいう比喩表現なんです。文章を書くとは、みなが思っているより、ずっと肉体的なもの、運動に近いものです」3感を。