頭の中の声は早口

イーサン・クロスさん。「要するに、私たちはみな、頭の中に何らかの形の声を持っている。思考における言語の流れは非常にせわしないため、ある研究によれば、私たちの内面における独り言のスピードは、声を出して1分間に4000語を発するのに匹敵するという。こうした事態を客観的に見るため、現代のアメリカ大統領の一般教書演説は通常、約6000語で構成され、1時間にわたって続くことを考えてみよう。私たちの脳は、それに近い数の言葉をたった60秒に詰め込む。これが意味するのは、私たちが日々、たいていの人がそうであるように16時間目覚めており、内なる声がその時間の約半分のあいだ活動しているとすれば、理屈のうえでは約320回分の一般教書演説を毎日聞けるということだ。頭の中の声は実に早口なのである」そんなスピードで、内なる声は。