人並みの日常的幸せ

内田由紀子さん。「逆に不幸せ感についても同様の調査を行ったところ、アメリカ人の記述の9割が悪い側面についてのものであったのに対し、日本では『不幸せには美しさがある』『不幸せは、自己向上のきっかけとなる』など、肯定的要素を30%ほど見いだしていたのである。総じて、自分だけが周囲から飛びぬけて幸福であったりすることよりは、『人並みの日常的幸せ』が大切にされている。つまり、100点満点の幸せが必ずしも理想のものとして目指されていないのである。内閣府の調査で理想の幸福度を尋ねたところ、日本では7.5点を下回っていた。つまり、日本の幸福度を欧米諸国のように8点、9点に上昇させる、という目標はあまり適切とはいえないのかもしれない」満月が欠けることのないような幸福の状態は長く続かない、という考え方もあるし。