集中力と体力

羽生善治さん。「私は、集中力の基盤になるのは根気であり、その根気を支えるためには体力が必要だと思っている。対局中は体はほとんど使わないが、勝負を急いでしまうと、いい結果は得られない。体力がないと苛立ちに負けて、考える力はまだ残っているのに、結論を急ぎたがり、最後まで集中して頑張り切れない。つまり、疲れてきても根気よく考えられることが、将棋を指す上での体力なのである。体力は、別の言葉でいえばエネルギーである。エネルギーは生きる力だ。エネルギーが枯渇してしまうと、やる気はふくらまないし、持続しない。個人として、自分が大事にしていたり、何かに賭けていたり、究めたいと思っていたり……人生の中で目ざしているものがはっきりしている人は、いくつになってもエネルギーがある。」根本となる体力を常に養わん。