経済を見る3つの目

伊藤元重さんは先輩に経済を見るときには3つの目が必要だと教わったという。第1は鳥の目、すなわちマクロの目でもって大きく見る。経済というのはマクロで動いているので日本だけ、自分の業界だけ見たって駄目。石油はどうなっているのか、中国はこれからどうなるのか、アメリカのインフレは本当に起こるのか、ドイツの選挙結果はどういう影響があるのかということが日本にも跳ね返ってくる。第2は虫の目。ミクロで経済を見るということで別の言い方では「現場が大事だよ」ということ。たとえば日銀総裁のちょっとしたコメントの中に、本当はものすごく重要なものがあることが多い。そして、第3に、最も重要なのは、魚の目だという。経済には潮の流れの変化がありそれを捉えることが最も大事なのだと。微妙な潮の流れを捉えられる目を養いたい。