戦略の実行とリスク

テキサス大学の清水勝彦さん。「戦略の実行は、まず経営者が現場のリスクを認識しなくてはなりません。実行は苦しいのです。現場は、これまでにないやり方と、過去の延長線上にある現場とのギャップに悩み、逃げ出したくてたまらないのです。逆に悩みがないような実行は、やりやすいところだけをして『戦略を実行している』と見せかけていることもあるでしょう。そんなに簡単であれば、なぜ競合がまねしないのかといった疑問も出てきます。その意味で、『順調に戦略が遂行されている』というニュースは、実は警戒信号かもしれません。苦労なしの実行はなく、その苦労から逃げなかったかどうかを神様は見ているような気がします。(略)戦略実行の本質とは、トップと現場の双方がリスクを認識し、負うことです」戦略を立てるは易し、実行は難し。