お茶と家族団らんの習慣

nakatomimoka2009-10-26

角山栄さん。「日本からヨーロッパに渡った茶は英国で独自の紅茶文化として育つ。17世紀後半、茶に先立って入ってきた珈琲が男性に好まれたのに対し、砂糖を入れて楽しむ紅茶は女性に支持され、家族だんらんの飲み物として定着していく。18世紀の中ごろ紅茶を媒介にした朝食の習慣が生まれます。パン、バター、ハム、ソーセージ、卵など豪華な朝食を家族揃ってとるようになりました。女性が中心となり、紅茶が家庭内の人間関係をつくった。さらに19世紀ヴィクトリア朝に入ると仕事帰りの主人を待って家族揃って夕食をたべるようになった。家族団らんの習慣は理想的家庭像として世界に広がる。日本にも入り、家族でちゃぶ台を囲む茶の間が生まれた。ところが英国の紅茶中心のライフスタイルは戦後、急速に崩壊しつつある」お茶をゆっくり。