文化としての日本の茶

nakatomimoka2009-10-23

角山栄さん。「15〜16世紀にかけてヨーロッパはアジアから大きな影響を受けた。とりわけ日本の茶は単なる健康的な飲み物ではなく、洗練された文化として紹介された。きっかけを作ったのは安土桃山時代に宣教師の通訳として来日したポルトガルジョアン・ロドリゲス。日本では時あたかも茶の湯文化の最盛期。小さな茶室を建てて客を招き入れ、茶を振る舞う光景に感動、それを『日本教会史』に著した。親子兄弟でさえ殺し合う時代。武器を持ち込めないように茶室に狭い『にじり口』を設け、主人は毒が入っていないことを示すため、客の前で茶をたてて皆で回し飲みをするという工夫、知恵。そして茶道具や掛け軸、花や置物など総力をあげての客のもてなし。そんな礼儀やマナーがなかったヨーロッパの人々には大きな驚きだったのです」茶を、一服。