愛と欲望の峻別

nakatomimoka2017-06-04

泉谷閑示さん。「『愛』はしばしば『欲望』と混同されたり、『欲望』を偽装する大義名分として用いられたりすることが少なくありません。『あなたのためを思って』という言い方で、親の虚栄心や打算が偽装され、子供に押し付けられることなどは、その代表的な例です。『世のため人のため』という動機で行われるボランティア活動や宗教的活動、あるいは医療や福祉、教育などにも、同様の危険性が潜んでいます。活動が『人の役に立つ』ことで自身の存在意義を確認したり、『生きがいを感じたい』という動機によって行われたような場合には、やはり『欲望』が偽装されたものであることが大変多いのです。『愛とは、相手(対象)が相手らしく幸せになることを喜ぶ気持ちである。欲望とは、相手(対象)がこちらの思い通りになることを強要する気持ちである』」愛。