時間に悲鳴をあげさせない

nakatomimoka2018-01-12

鷲田清一さん。「ゆたかに生きるというのは、それぞれの時間に悲鳴をあげさせないことだ。どれか一つの時間が別の時間に無理をかけているというのは、生きものとして不幸なことだ。が、たいていの人はこの無理を押し隠そうとする。抑え込もうとする。それだけではない。人は他の生きものともいっしょに生きている。老いた家族や幼い子どもとの時間、ペットとの時間、栽培している植物との時間。そういう時間のなかにじぶんをたゆたわせることもできずに、いまは仕事で忙しいから、しなければならないことがあるからと、耳を傾けずにそれを操作しようというのは、生きものとして歪なことである。余裕のなさから出たその言葉が、自身のみならず、同じ時間をともに生きる相手を想像以上に痛めていることを知るべきだ」並行して共有する時間に気配りを。