黒川伊保子さん「女は、何にせよ、寄り道をする。本題に入る前に、別件に心を委ねるのには、実は理由があるのだ。女性は、右脳と左脳の連携がよく、直感が働きやすい。この為、物事を決する時にも自然に直観を使う。直感をもたらすのは、脳の異なる領域を結びつける複雑系の回路で、男性達がよく使う局所的な回路に比べて、神経線維が長いのである。長いもので数十センチにもなるという神経線維なので、にわかには電気信号が流れにくい。そこで、本題に入る前に寄り道をして、神経線維に電気信号を流す練習をしているのである。話をする時も同様だ。わき道にそれるのは、脳神経回路を活性化するためで、無駄な道のりではないのである。女たちの行動が非合理的に見えるとしても、それこそが、女性脳にとっての最短距離、即ち合理的な行動だったりする」のだ。
