幸福と没不幸

楠木健さん。「これは面白い考え方だと思ったのがアメリカの心理学者ハーズバーグのに要因理論です。二要因とは何か。ひとつは人間の幸福や満足を促進する『動機付け要因』です。もうひとつは人間の不幸や不満足を少なくする要因で、ハーズバーグはこれを『衛生要因』と名づけました。この二要因が相互に独立の関係にあるということがポイントです。どんなに不満足の要因を排除しても、『没不満足』になるだけで、決して『満足』にはならない。これまで一次元上の両極にあると思われていた『満足』と『不満足』が実は別次元にある。これが実に面白い。僕を含めて、人は『幸福になる』ということと、『不幸を解消する』ということを混同しがちです。不幸になる要因をどんどん潰していけば幸せになれるかというと、そんなことはありません」『没不幸』必ずしも。