幸福志向のデザインでない

f:id:nakatomimoka:20200703182922j:plain

鈴木祐さん。「人間の脳と体が、私たちを幸福にするためにはデザインされていないという点です。全ての生物は『長寿と繁栄』を目指して環境の変化に適応してきました。後世に遺伝子さえ受け渡せれば手段は問わない為、進化の仕組みは私たち個人の幸福や不幸など気にもかけてくれません。示したのは幸福への道筋ではなく、遺伝のミスマッチが引き起こす『不要な苦しみ』を減らす為の方法論です。結果として幸福感が増すケースはありますがオマケのようなもの。遺伝子に刻みこまれた根源的な不満や苦しみを消し去ることはできません。ブッダが『悟り』を究極のソリューションとして提示したのは、この限界に気づいていたからです。人体が幸福を目指して設計されていないのなら、そのシステムの外に出るしか真の満足を得る道はありません」そもそも。