おすすめの本・映画など

映画の中で歌う場面  

歌が映画の中で効果的に使われている場面で個人的に好きなのを。まずは『ベスト・フレンズ・ウエディング』の中で、ジュリア・ロバーツ扮するジュリアンが当てつけのために恋人役を依頼した相手が歌い出し、レストラン中大合唱になる『I say a little player…

きみのためのバラ 

最近読んだ本から、秋の夜長にお薦めをいつくか。短編集では『きみのためのバラ』池澤夏樹さん。『雪沼とその周辺』堀江敏幸さん。『ハヅキさんのこと』川上弘美さん。『風に舞い上がるビニールシート』森絵都さん。短編ながら全体として流れがあるもの。『…

数学的にありえない 

最近読んだ本から。『真鶴』『夜の公園』川上弘美さん。やっぱり上手い。文体が、くせになる。言葉に、発見がある。『幸福な食卓』瀬尾まい子さんもほんのりとよかったな。ちなみに瀬尾さんは『坊っちゃん文学賞』の受賞者で、今年は『坊っちゃん』100周年だ…

ベルカ、吠えないのか 

最近読んだ本から。古田日出夫さん『ベルカ、吠えないのか』この文章の勢いと、この構想力。江國香織さん『号泣する準備はできていた』『スイート・リトル・ライズ』『間宮兄弟』上手いなぁ。間宮兄弟なんて、こういう世界良く創れるなぁ。亡くなられた鷺沢…

滋養豊富・風味絶佳  

最近読んだ本から。東野圭吾の直木賞受賞作『容疑者Xの献身』。これ、シリーズもので『探偵ガリレオ』『予知夢』から続いているものだが、なかなか楽しめました。村上春樹の『東京奇譚集』、山田詠美の『風味絶佳』やはりうまし。ちょっと毛色の違うところ…

キップをなくして

最近読んだ本から。トルストイの『アンナ・カレーニナ』とスタンダールの『パルムの僧院』。これら、池澤夏樹さんの『世界文学を読み解く』に出てくるので読んだのだが、いい本はいい。社会背景は違っても、人間はそんなに変わらない。その池澤さんの『キッ…

最後の恋のはじめかた 

最近観た映画から。しっとりとしたところで、「ドライビング・ミス・デイジー」良かった。1989年アカデミー作品賞・脚色賞。それから「彼女を見ればわかること」。この2本とも、予告編もDVDのカバーも読まずに、つまり内容を全く知らずに観られたのも良…

いっきょくいきまーす 

対象とされている年齢層が若年向きとされているものからおすすめを。まずは『月の影影の海』から始まる小野不由美さんの十二国記シリーズ。ひとつの「世界観」を作り上げるっていうのはすごいというか、楽しい作業なんだろうなと思いながらシリーズを読んで…

夜のピクニック  

「2005年本屋大賞」第一位の恩田睦さん『夜のピクニック』。いや、これは素晴らしかった。久々に時間を忘れて読み終わるのが惜しくて一気に読んだ。通勤電車で読み始めずに休日に取っておいて大正解。作者とは同い年なのだが、視点の移動といい、人物造…

空中ブランコ  

最近の読書録から。よしもとばなな「体はなんでも知っている」本人が作家として成長した短編集というだけあって、うまい。石田衣良「スローグッドバイ」「1ポンドの悲しみ」両方とも短編集で安心して読めた。エンタメ系うまいでいうと、奥田英朗「空中ブラ…

電車男

2ちゃんねるから生まれた物語ということと、女性に縁のなかったオタク男が電車の中で酔漢から女性を助けたことをきっかけに、掲示板で服装だのレストランだのいろいろとみんなの助けを得ながら成長し恋を成就させていくというプロットとに惹かれて読んでみ…

太陽の塔  

読書録的に。第15回日本ファンタジーノベル大賞受賞作、森見登美彦の「太陽の塔」がなんともいえず面白かった。やられた、という感じ。舞城王太郎の「熊の場所」も勢いがあって一気に。第14回三島賞の中原昌也「あらゆる場所に花束・・・・・・」はちょ…

オレンジ・デイズ 

昨クール(4月〜6月)は北川悦吏子さん脚本の連続ドラマ『オレンジデイズ』を観ていた。まあ、最後はちょっと甘かったけど、(あと、出てくるいい男がみんな手話出来すぎという不自然さはあったものの)なかなか良かったという感想。それで、久々にレンタ…

ららら科学のおかげ  

住んでいる市の図書館でオンライン予約が出来るようになった。家のパソコンで検索し、読みたい本を予約しておくと、取りに行けるようになればメールが入る。これは便利ということで早速利用を始めた。このシステムのおかげで5月に読んだのは、「4TEEN…

棚から一掴み  

今年に入って見た、読んだ中からおすすめを。映画、だいぶ前のものだが映像の美しさで「アメリ」「ショコラ」、脚本・構成では「グッドウイル・ハンティング」「イングリッシュ・ペイシェント」。本はあまり読めずに、よしもとばなな「デッドエンドの想い出…

神様出演系コメディ  

ジム・キャリー主演のコメディ映画「ブルース・オールマイティ」を劇場で見た。もともとコメディが好きで、その中でもこの手の「神様がでてきて違う人生が提示される」シチュエーションのものが好きなこともあって、なかなか楽しめました。ジム・キャリーの…

推理作家  

児童向けを中心とした推理作家の「はやみねかおる」さんの講演会があり、彼のファンである小学2年生の息子について行った。同じ年であり、小林信彦さんの「怪人オヨヨ大統領」やラジオのDJのつボイノリオ、今江祥智さんの「山のむこうは青い海だった」な…

読書の秋 

川上弘美さんの『光ってみえるもの、あれは』を読んだ。うまいなぁ。宮部みゆきさんの『ブレイブ・ストーリー』も楽しめた。宮部さんは高校の同級生の編集者には「スティーブン・キングのパクリもある」と評判がわるいのだが、筆力としてはやはりなかなかだ…

映画の秋

遅ればせながら、劇場で「めぐりあう時間たち」を観た。いやあ、良かったですねえ。ビデオで観た中で最近のヒットはこれまた遅ればせながら「ニュー・シネマ・パラダイス」であります。ところで、映画のタイトルの映画の中での登場の仕方というか、からめ方…

樹なつみさんの「花咲ける青少年」全6巻を一挙に読んだ。少女マンガとはいえ、というとおこられるかもしれないが、なかなかのストーリー展開でしばし現実を忘れられた。この秋はちょっとは英語も、ということでスティーブンキングのDifferent Seasonsをアマ…

日経ビジネスなどに、夏休みに読む一冊などが良く出ているが、我が夏の読書でいえば、ベストセラー「半落ち」が楽しめた。おすすめです。チャンドラー「長いお別れ」を読み直し、村上春樹さん達の「サリンジャー戦記」を読んだ。ちなみに篠田節子さんの短編…

我が家の絵本作家のフェイバレットは、飯野和好 (いいの・かずよし)氏。『ねぎぼうずのあさたろう』シリーズなど、強烈な個性の絵がいい。自分の世界を表現できて、それが認められるっていうのはいいですよね。

映画「ピンポン」をビデオで見た。今をときめく宮藤官九郎さんの脚本。なかなか良くできていて楽しめた。監督の思い入れで、どうしてもある試合の観客席を360度撮りたくて、観客をCGで作った、という談話にちょっとびっくり。CGというと、スターウォーズ…

斎藤美奈子さんのぶった切り方は凄い。「文壇アイドル論」などは読んでいたが、今更ながら「妊娠小説」を読んだら、読み解きの面白さかくあるべし、という感じであった。村上春樹の「風の歌を聴け」のプロットが妊娠にあったところなぞ目ウロコであった。早…

イラクの小さな橋を渡って 

ブッシュは強引に戦争を仕掛けようとしている。9.11のテロ以降発信されている池澤夏樹さんのメールマガジン「新世紀へようこそ」http://www.impala.jp/century/index.html をバックナンバーを含め、ぜひ読んで頂きたい。

閑話休題

一月いんで、二月は逃げて、三月去ってというけれど、2003年になってはや一ヶ月。個人的な一月のお勧めを少し。文庫版・高村薫「マークスの山」、山田詠美「マグネット」。映画はビデオで観た「ブリジット・ジョーンズの日記」「マグノリアの花たち」。…

海辺のカフカ

カーネルサンダースが話しかける。「いいかね、ホシノくん。大切なのは、ジョウムカイを通すという行為じゃなくて、ジョウムカイを通じて世の中に働きかけるということなんだ。」どうも会社というのはそうはなっていないような気がして、僕の頭は混乱する。…

情報ないが故の感動

芸術の秋なので、よい映画なぞ見たいのだが、最近は事前に情報が入りすぎてストーリーがほとんど分かってしまい、どうもよろしくない。そこで、下手にインターネットなどに頼らず、友人に「お勧めは?」と聞き、ビデオ屋で裏面の解説も読まずに見ることにし…

夏休みの読書  

夏休みの一日ゆっくり読書にいそしみたい人向けに個人的なおすすめを。①「センセイの鞄」川上弘美。②「マシアス・ギリの失脚」池澤夏樹。③英語をで読むなら「THE FIRM」ジョン・グリシャム。ああ、残りのページ数をいとおしみながら、ゆっくりとゆっ…

WHAT・IF2

軽い話題続き。「もしこうなったら」という時間を使ったシチュエーションもので、本でいえば北村薫さんの「ターン」(映画にもなった)、「スキップ」、「リセット」の「時と人」三部作、ケン・グリムウッド作で新潮文庫にある「リプレイ」などを続けて読ん…