電話で話すだけでも

アンデシュ・ハンセンさん。「孤独が身体の健康にも大きな害をもたらすことは、これまでの研究で喫煙とほぼ同じレベルで、心筋梗塞脳卒中で死亡するリスクを高めることがわかっています。人類の歴史を考えると、集団に属して一人でいることを避けることは、食料を確保すること以上に生き延びるために重要でした。現代に生きる私たちの脳も、長期間孤独な環境にいると、生存が脅かされるリスクが高まったように感じてしまうのです。孤独を打破するためにはそれほど多くの人と接する必要はありません。実験では週に2~5回、1回10分程度、見知らぬ人と電話で話すだけでも、被験者の『孤独感ポイント』が20%ほど下がりました。親しい友人や、家族ではなくても、知らない人と電話するだけで孤独感を減らすことにつながることがわかっています」孤独。