アーサー・ブルックスさん。「落ち込みが最も分かりやすく、早期に現れるスポーツ選手の例から。瞬発力や全力疾走が必要なスポーツ選手は、20歳から27歳にパフォーマンスのピークを迎えます。一方、持久力を競うスポーツ選手のピークは、もう少し遅くなります。とはいえ、若い時期であることに変わりはありません。第一線で活躍するスポーツ選手に、60歳まで現役を期待する人はいません。これがいわゆる『ナレッジワーカー』となると、だいぶ話が違ってきます。運動能力やずば抜けた体力ではなく、発想力や知力を求められる職に就いている人で、70歳より前に落ち込みが訪れるだろうと語る人は皆無に等しいです。なかには、落ち込むのは80歳以降ではないかと言う人もいます。しかし、スポーツ選手と違い現実を受け止めていません」ピークは。