市場に振り回されるか

花王の後藤卓也さん「フロッピーディスクは、我々が大事にしている、自分たちで何か新しいものを探してつかんでこようという世界ではなくて、後手に回らざるをえず、極論すれば下請け的な仕事の連続という状況になった。価格破壊も厳しく、赤字も膨らんできた。続けることで赤字が解消され将来の展望が開けるのであれば、体力はあるのでそれは可能だったが、この時はそうではないというのが、私の現状認識だった。会社としての経営判断として撤退を決断した。対照的に、それでも続けると判断したのが、後にエコナクッキングオイルやカテキン飲料のへルシアを生み出す食品事業である。両者の違いは、そういう市場がわれわれが振り回されるビジネスか、主導権を持ってやれるのかという見極めになろうかと思う。」市場の本質を見極められるかどうか。