逆に典型的な組織的存在に

nakatomimoka2009-06-06

小椋佳さん。「銀行員はやりがいがあったからやっていたのではなくて、一つの意地でした。そういうふうに生きると決めた、その意地を通していた感じが多分にありますね。そもそも銀行に入ったのも理由があって、僕は大学生活が終わりに近づくにつれて、芸術の世界で創造的な仕事をしたいと思った。当時は金融資本主義時代と呼ばれ、人間も問題でいうと、みんな個のない組織内存在に組み入れられていく時代でした。しかし、自分はアウトサイダーの芸術家として生活を成り立たせる自信がない。だったら、逆に典型的な組織内存在になって、その自分を客観的に見つめるもうひとりの自分が創造的なことをやれば、アウトサイダーの芸術家とは別の役割を担える。そう理屈づけをして、僕は銀行員になったんです。」組織内存在でありつつ、創造的なことを。